子役


芦田争奪戦

視聴率のために人気子役に頭を下げまくってなりふり構わず。テレビ局の節操のなさにはただただ呆れる。

 顕著なのはTBS。10月に始まる開局60周年記念ドラマ「南極大陸」に芦田愛菜を起用するという。ドラマの主演は木村拓哉で、ヒロインは綾瀬はるか。2月からすでに撮影は始まっていて、業績がイマイチなのに局はこのドラマに10億円以上の制作費を投入する構えだ。


「南極大陸」は高倉健主演で大ヒットした映画「南極物語」のリメーク。TBSは「華麗なる一族」以来となる視聴率30%超えを狙っているが、不安が尽きないらしい。“キムタク神話”が崩れつつあるためだ。

 そこで三顧の礼で綾瀬をヒロインに迎え、さらに「マルモのおきて」(フジ)の視聴率を飛躍的に伸ばした芦田をブッキングすることで脇もガッチリ固めるのだ。


 だが、TBSは恥も外聞もないのかという声が上がっている。こんな事情があるからだ。

「TBS は『南極大陸』を日曜21時にフジとシノギを削っている“ドラマ戦争”の枠で放送します。芦田はこの枠で『マルモ』をヒットさせただけでなく、今月10日 に始まるフジの新番組『イケメンパラダイス』にも出演します。いわば、TBSにとっては芦田は憎き相手です。なのに頭を下げて『南極』に出演してもらう。 TBSにはプライドのカケラもないのか」



 もっとも、芦田のこの件ではTBSだけを批判できない。芦田は1年前の日テレの「Mother」で好演して知名度がアップし、人気に着目したフジとテレ朝が春ドラマで“芦田争奪戦”を繰り広げた。キー局は子役ひとりにずっと振り回されているのだ。


マル・モリ
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